間歇スキャン式持続グルコースモニタリング（isCGM）は、「Freestyleリブレ（フリースタイルリブレ）」という医療機器等を用いて、連続的に血糖値をモニタリングする方法です。従来の血糖自己測定（SMBG）では測定のたびに指に針を刺して血液を採取する必要がありましたが、Freestyleリブレでは腕に500円玉程度のセンサーを一度貼り付けるだけで、スマートフォン（または専用リーダー）をセンサーにかざすことで、最大14日間連続して測定が可能です。

センサー装着中は、運動や入浴、日常生活に制限はなく、簡単かつ継続的に血糖値の傾向を把握することができます。このシステムにより、“点”で見ていた血糖値や“平均”で評価していたHbA1cとは異なり、食事や運動、お薬の影響など日常生活における血糖値の動きを“線”として視覚的に確認することが可能です。

Freestyleリブレには、以下のような利点があります。

• 簡便な使用方法
  腕にセンサーを貼り付けるだけで使用可能です。指先採血が不要で、操作もシンプルです。
• 日常生活を妨げないコンパクトな設計
  センサーは500円玉ほどの小さなサイズで、防水仕様のため装着したまま入浴や運動も可能です。
• 血糖トレンドの「見える化」
  血糖値の動きを継続的に把握できるため、患者さん自身が生活習慣の影響を視覚的に理解しやすくなり、治療のモチベーション向上につながります。
• アラート機能
  Freestyleリブレ2には血糖値の急激な変化に気づけるアラート機能が追加されています。家族や医療チームとデータを共有することで、より安全な糖尿病管理が可能です。

Freestyleリブレで測定するのは血液中の血糖値ではなく、間質液中のグルコース濃度です。血糖値とは高い相関があるものの、急激な血糖変動時には数分間のタイムラグが生じることがあります。

低血糖を疑う場合や急変時には、従来の血糖自己測定を併用する必要があります。また、Freestyleリブレの測定値は血液検査の代用にはならないため、治療の決定には医師の判断が必要です。

Freestyleリブレを使用する際には以下の点に注意してください。

• Freestyleリブレ2にアラート機能が搭載されていますが、低血糖や高血糖のリスクがある場合は、必要に応じて従来の血糖自己測定を併用してください。
• センサー装着時の軽微な皮膚トラブルや脱落のリスクがあります。
• レントゲンやMRI、CT検査時にはセンサーを取り外す必要があります。

以下のような方にはFreestyleリブレの使用を特におすすめします。

• 血糖変動が大きく、頻繁に血糖測定が必要な方
• 指先採血に抵抗がある方
• 低血糖リスクが高い方
• 血糖値の動きを把握し、生活改善に活かしたい方

当院では、Freestyleリブレを活用した糖尿病治療を提供しています。保険適用条件を満たさない場合でも、選定療養制度を利用することで使用可能です。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。糖尿病専門の医師が適切な使用方法を提案し、患者さん一人ひとりの生活に合ったサポートを行います。